重いテーマと思うかもしれませんが、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?
こんにちは
特定居宅介護支援事業所奏のケアマネです。
ケアマネ8年目になります。
前職は、老健やデイサービスの介護職をしており
専業主婦10年のブランクを経てケアマネになりました。
礎との出会いは、ケアマネ研修の中に現場での実習があり、
自宅近くの事業所を探したところ快く(勝手に思っているだけかもしれませんが)
受けていただいたのが始まりでした。
無事に研修を終えて資格取得し、入職することになりました
面接の終わりに、言われた言葉が今も心に残っています
「ケアマネとして、その方の人生の終わりに関わって(支えて)ください」
在宅で最期を迎える方もいて、そこに関わる職種になることを改めて意識しました。
今までも高齢者と関わる仕事をしてきましたが、老健やデイの利用者さんは
状態が悪化すると入院して、そのまま利用終了になることがほとんどなので、
お看取りがあまり身近ではなかったのです。
ケアマネになって、これまでいくつものお看取りがありました。
癌末期で、数日でもいいから家に帰したい、
今はコロナ禍で施設や病院で面会制限があるので、最期まで家族と一緒に過ごしたい、
ご家族やご本人の様々な思いがあり決断されます。
残された時間は2週間ぐらいと言われて、退院された方がいました。
退院前に介護用ベッドなどレンタル品を設置して準備し
退院日には訪問診療の医師と訪問看護と顔合わせ、
現在の状態確認と今後の対応など話し合います。
そんな中、状態をみた訪問診療の医師は、
残された時間はもっと短いかもしれないと家族に伝えました。
ご家族は思ってもみなかったようで、かなり動揺されていました。
病院ではお風呂も入れていなかったし、髪の毛も伸ており
散髪と入浴を希望され、すぐに各所に連絡し、何とか明日午前に訪問理容、
午後に訪問入浴の調整ができました。
苦痛の中、お風呂に入って気分よくなってもらいたい
サービス事業所もできる限り予定を調整して協力してくださり助かりました。
そして退院翌日の早朝、息をひきとりました。
残念ながら、予定していたことが間に合いませんでしたが
きっと、ご家族の声を聞きながらご自宅で安心して旅立たれたのでしょう。
私は何も出来なかったと思いましたが、後日ご家族から私たちの希望をすぐに調整してもらい、
結果できなかったけど、そう動いてくれたことが嬉しかった。
もっと早く連れて帰ってくればと後悔はあるけど、
在宅での看取りに向けて家族として色々準備して、
1日一緒に過ごせたことが、少し気持ちを軽くしていると話がありました。
日本では、約8割の方が病院で亡くなる一方、
平成29年度「人生の最終段階における医療に関する 意識調査」によると、
約8割が人生の最期を迎えたい場所として自宅を望むという結果が出ています。
最期を迎える場所が在宅でも施設や病院でも何が正解とはなく、
自分や家族がどうしたいか考え、悩みながら選択していく
残された家族が、少しでも前に歩き出す力になるようなお看取りを、
これからもケアマネとしてサポートしていきたいと思います。